間質性肺炎体験記(2023年7月・1か月目)


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間質性肺炎体験記(2023年7月)

■2023年7月13日(木・0日/1か月目)

人間ドックの結果、「右上肺野・左上肺野にびまん性粒状影・多発輪状影の疑い」があるので、精密検査を受けるよう指示がありました。
肺に影が複数あり、かつ、繊状化が進み硬くなっている疑いがある、といったところでしょう。

この記事を投稿するにあたり改めて調べたほど、僕もよく分かっていませんでした。
繊状化なんて、恐らくほとんどの方と同じく、初めて知りましたしね。

それで7月13日、検査を受けてきました。
レントゲン、CTスキャン、そして問診。
仕事内容や生活環境、家の造りはコンクリートか木造か、ペットを飼っているか、過去何年前のことか…と、やたら細かく訪ねらました。

その結果先生からは、「間質性肺炎」の可能性が高いということ。
外から入った細菌が悪さをする肺炎と異なり、自分の免疫機能が肺を攻撃してしまうもの、と話がありました。

原因として、羽毛布団やダウンジャケットといった鳥の羽、あるいは膠原病などの遺伝かも…とのことです。
さらに細かく調べるために、再度レントゲン、その後採血があり、結果は次回ということで終了しました。

会計を済ませ待合室で、少しスマホで調べてみました。
するとまぁ、ネガティブな話が出てくること。
こんなに深刻なの…?と、暗くなるより、驚きました。

とにかく妻に、結果をLINEしました。
恐らく病名を調べてくれたのでしょう、かなり悲しんでくれました。
僕が「大丈夫だからね」となだめたほどです(苦笑)。

検査が終わった昼過ぎから夜まで、とにかく調べまくりました。
症例は相当に幅広いようで、数値は参考にならないとのことですが、しかし、治癒はしないの文字にはガックリきます。
特発性と呼ばれる、原因が分からないことが多いということにも。

夜、仕事だった妻が帰ってきて、いつもどおり接してくれたのがありがたかったです。
とはいえ、「ひとりになったらどうしよう」の一言には、すぐに言葉が見つからず、「ひとりにしないからね」と答えるのが精一杯でした。

確かに最近、少し疲れやすいと感じていたのですが、加齢によるものだろうと思っていました。
とはいえ続いていたのどの痛みも取れ、今は至って健康のつもりです。

とりあえず、場所に応じてマスクを付けようと思います。
ちなみに飲酒は適量なら影響ないとのことで、ほどほどに続けようと思っています。


■2023年7月14日(金・1日/1か月目)

朝から筋トレ。
サボっていたこともありますが、ダンベルを軽くしつつ、何とかできました。

誰に見せるわけではありませんが、体力はある、大丈夫というところを見せたく(見たく)なります。

そして家にいるよりはと、乗り鉄。
しかし結局車内で、「間質性肺炎 ○○」と延々と検索してしまいました。



繊維化を遅らせる薬の価格の高さや、入院の可能性もあると分かり、またガッカリ。
玉石混交の情報ですし、先生の話を尊重するべきでしょうが、やはり気になります。

そんななか、神戸市立医療センターが発行しているガイドブックは、分かりやすく読めました。
今できることは、規則正しい生活と、バランスの取れた食事、適度な運動のようです…。

夜、妻に誘われて、瑞江の「とんかつ二条」さんへ。
とんかつはもちろん、ごはんも味噌汁もキャベツも漬物も、ドレッシングもレモンも塩も、隅々までおいしいのです。



前向きな気持ちになる、ありがたい時間でした。
僕も紹介いただいた1人ですが、二条さんはどなたにも、自信を持っておすすめできます。

先日風邪を引いて以来のどが痛く、帰りに薬屋さんで、うがい薬やトローチなどを購入。
妻が先に立ってあれこれ考えてくれますが、これも大切な時間です。


■2023年7月16日(日・3日/1か月目)

泊まり勤務の出勤前に、妻が心配してくれました。
僕まで目が潤んでしまいましたが、病気は本人のものながらも、周りの人のものにもなってしまうな…と痛感します。

こみ上げるものがありましたが、「長生きするから」としかいえませんでした。

マスクをして出勤。
しかし外での立ち仕事があるのですが、もう暑くて暑くて。
外にいる時間は、マスクを外すことにしました。

仕事の合間にコソコソ調べてしまいますが、陳建一さんや上岡龍太郎さんなどが、この病気で亡くなっているのですね。
当事者にならなければ、気にもしなかったです。

夜、早速(?)医療系サイトの広告が、メールで届きました。
何度か検索してのぞいていたサイトです。
何というか、弱みにつけ込みやがってとは思います。

終業前に、身近な上司に軽く報告。
やはりピンと来なかったみたいです、僕みたいに…。

帰宅後、昼寝。
目覚めたときに、突然不安が爆発。
今後のことを考え出すと、キリがありません。
幸いすぐに収まってくれました。


■2023年7月18日(火・5日/1か月目)

仕事の休憩中に、ブログを検索しだしたら止まらなくなりました。
プラスな話、マイナスな話、それぞれ一喜一憂してしまいます。

しかし本当に、近いうちに想像もしない事態になるのだろうか。
ちょっと喉がモヤモヤするだけで、他は何もないのに。


■2023年7月19日(水・6日/1か月目)

「ジャンボリー鶴田のウィークリージャンボリー」。
番組宛てのメールを読んでもらえました。
嬉しいです。

状況が固まってから周りに話すことにしたものの、それまで待つしかできない今、孤独です。
それが辛く、ジャンボリーさんにメールしてしまいました。

その後の個人的なメッセージもありがたく、気持ちが落ち着くことが分かりました。
いただいた「魂は元気に」という言葉は、ジャンボリーさんの強さ、優しさから出てきた言葉だと思います。

その後、掃除。
家の掃除は僕がしていますが、掃除機はホコリを吸いかねないということで、クイックルワイパーの拭き掃除に替わりました。

汚れを絡め取るのに苦労しつつも、段々慣れてきました。
専用のシートがないときは、キッチンペーパーにマイペットを吹きかけて使うとのこと。



午後、少し乗り鉄。
その後は散歩。
歩きタバコをしている男性に、これまで以上の嫌悪感。

当事者にならないと、分からないものですね。


■2023年7月21日(金・8日/1か月目)

肺のあたりがモヤモヤ?
何か関係あるのでしょうか。

症状としてはせきや息苦しさがあるといいますが、こういう違和感は紹介がありません。
関係なければいいのですが。


■2023年7月22日(土・9日/1か月目)

診察以来妻が気を遣ってくれ、ありがたいながらも申し訳ないと思うこともありました。
それで「気を遣わないでね」といってしまったのです。

そうしたら「全然変わってないよ」という返事。
「風邪を引いたときに優しさを感じたことがあるでしょう?あれと同じだよ」とのことで、なるほど…と思いました。

「今まで私の優しさが分からなかったのね!」と怒られてしまいました(苦笑)。
もちろん意識はしてくれていると思いますが、変わってしまったのは僕みたいです。

昨日は「一病息災」というアドバイスもいただきました。
これを機に、良い流れも得ることができればいいなと思います。


■2023年7月24日(月・11日/1か月目)

通勤ルートの途中に、家電量販店があります。
店内にあるサンプルのパルスオキシメーターで、この数日測ってみたのです、買えよという話ですが…。

連続で98だったので安心していましたが、今日は97。
正常値と分かっていても、たった1のマイナスにも落胆してしまいます。

小さなことに一喜一憂。
日々忙しく過ぎていきますが、やはり常に考えを支配されていることを感じます。

夕方、「水曜どうでしょうキャラバン」事務局よりメール。
申し込んでいた運営ボランティア、迷惑かけられないというより、人混みが危ないと判断して、今回は辞退。

悔しいですが、大切なのは真心。


■2023年7月26日(水・13日/1か月目)

また仕事帰りに、家電量販店のパルスオキシメーターで酸素濃度を計測。
また97…。

標準数値は99?96で案ずることはないと分かっていますが、どうにも気になり、電車で3つ先の駅の、別のお店でまた測ってみたのです。

満を持して(?)お店の前でマスクを外し、大きく深呼吸をしてから、いざ計測。
その結果、98!

ようやく一安心して帰宅しました。
何やってんだかという話ですが、常に頭のなかで考えてしまっています。

帰宅後に昼寝から目覚めて、ブログを延々と検索してしまいました。
早く今の状況を知りたい、でも、怖い。


■2023年7月27日(木・14日/1か月目)

昨日頃よりのどの痛み。
早めに手を打つために、病院へ行ってきました。
なるべく健康にいなければという思いが、やはり強くなっています。

昼、突然涙があふれました。
何も考えていなかったので、僕も驚いたほどです。

情緒不安定が強くなったとは思います。
何で?何で?と、考えても仕方ないことが、絶えず頭の片隅にあります。
そのうちにせめて、慣れたいものです。


■2023年7月29日(土・16日/1か月目)

このところ、のどに違和感がありましたが、強烈な痛みになりました。
唾液を飲み込むのも難しいほどの痛みです。

声も出せず、異動する職場の先輩のセレモニーで、進行を務めるはずでしたが、定時ピッタリに退勤。

かかりつけの耳鼻咽喉科を訪ねると、熱もあるので診察できないとのこと。
参ってしまいましたが、近所に内科があることを思い出し、何とか診ていただけました。

インフルエンザとコロナも調べてもらい、どちらも陰性。
初めての検診で、鼻のなかに棒を突っ込まれ、涙目になりながらの時間。

処方せんの薬をいただき、ぐったりした状態で帰宅。
何とか薬を飲んで、昼寝。
抗生物質が効いているあいだは、何とか…という状況。

27日にも別の病院で診てもらいましたが、あっさりした診察で、ちょっと不安でした。
ロキソニンだけじゃ、どうにもならないよなぁ…。


■2023年7月30日(日・17日/1か月目)

高熱、のどの激痛、次々に出てくる痰。
文字どおり悶絶していましたが、のどの外側から冷却剤を当てたところ、ようやく寝ることができました。

妻がゼリーやヨーグルト、アイスなどを用意してくれて、のどの痛みを堪えながらゆっくり食べて、トローチをなめて、歯を磨いて寝る…の繰り返し。
痰が増えてしまうので、吐き出しながらですが…。

今回も妻が、的確にサポートしてくれていますが、逆の立場だったら同じようにできるか自信がありません。
ただ感謝です。

昼過ぎ、勤務先に休みの申し出。
次は明後日ですが、明日もう一度電話してくれとのこと。
人が足りていないところに、申し訳ないです。

今日はイベントの予定でしたが、いずれもキャンセルせざるを得ませんでした。
楽しみにしていただけに、残念です。
油断していた、身から出た錆だと思うしかありません。

夜、妻が梅がゆを作ってくれました。
超がつくおいしさでした。


■2023年7月31日(月・18日/1か月目)

体温はだいぶ下がり、のどが痛む程度まで収まりました。
が、ふつうに話そうとするとせきこんでしまい、職場からの電話に、明日の休みをお願いしました。

リーダーを務める会議があるのですが…。
抱え込んでしまうリーダーで、仕組みを作っておかなかったことを後悔。

そして考えてしまうのは、急性増悪になっていないかなということ。
少しはなっているだろうな…。


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